わたしたちの時代は、不安と閉塞感が増しています。

不安な時代に読書が盛んになることを歴史が伝えています。

読書を指針として知を深め、心のよりどころを探すのだと思います。

読書推進運動協議会会長である小峰紀雄さんの年頭所感が機関紙『読書運動』(2015年1月15日 vol566)に載っていました。

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では、その不安はどこから来るのかと考えました。もちろん社会経済の問題、治安、自然災害など様々な「不安の種」がそこらじゅうに散らばっています。

目に見えない、けどどこかに存在するモンスターのイメージかもしれません。透明なのに、漆黒というありえない現象が重なりあっているような。そんな不気味な得体の知れないものの先に未来があるのか、と。

特定の分野をピンポイントで調べてみれるでしょう。

ただ根源にある問いにも向き合ってみようかと。

私も昨年から、先人の叡智を学んでみよう、単なる「教養」ではなく、「どうやって生きるか」という人間の永遠の問いを考えて見たくなったからです。

 それも不安な時代にこそ読書をしたくなっているのかもしれません。

よくビジネスセミナーで「他人と過去は変えられない。変えられるのは、自分と未来だけ」といわれますよね。確かにそうなんです。でも「他人と過去から学ぶこと」はできます。いや、逆に過去の他人の失敗から学ばせていただくことが、本だとできるのです。

日経ビジネスに「敗軍の将、今を語る」というコーナーがあります。倒産するなど事業を失敗した会社の経営者(元経営者になっているかもしれません)や選挙で大敗を喫した政治家が敗因を語るというページです。まだショックから立ち直っていない経営者もいるはずです。記者の質問に心の傷に塩を塗られる気分になることもあるでしょう。

この担当の記者がこの取材が辛くて上司に掛け合ったそうです。すると上司が「記者としては質問をするのは辛いことかもしれないが、この経験が世の中に知られることで同じように倒産しなくていい企業があるかもしれないんだ」とおっしゃったそうです。

私も日経ビジネスで、このコーナーにお出になった方の言葉が一番心に刺さるんですよね。成功物語よりも、リアリティーがある。

そんな中、今読んでいるのは『歎異抄』(岩波文庫)です。こちら親鸞滅後、弟子である唯円が親鸞の言葉をもとに書いたものです。去年『鎌倉仏教』(ちくま学術文庫)を読んで、もう少し親鸞を勉強してみようと買った一冊です。親鸞の言葉、360円+税金ですよ。

P1080855


昔、人々はどのように不安な時代と向き合ったのか。先人と対話をして見ませんか?


歎異抄 (岩波文庫 青318-2)
金子 大栄
岩波書店
1981-07



鎌倉仏教 (ちくま学芸文庫)
佐藤 弘夫
筑摩書房
2014-01-08




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