本の仕事を15年以上していますが、「衣食住が満たされた後の贅沢品」と思われがちです。もちろん同業者の方は違う意見をお持ちだと思いますが(笑)

最初、本に関わった仕事はカンボジアで図書館事業コーディネーターとして、内戦が終わった地域にある小学校に図書室を設置する仕事でした。

生き延びた作家や画家を探して、絵本の出版を行いました。若い作家は「子どものための本を出すお手伝いをしたいが、自分が”絵本”を見たことがないから、絵本とは何か教えてほしい」といわれたこともあります。

そんな手探りの中での仕事でしたが、マーガレット・ワイズ・ブラウンの「おやすみなさいのえほん」(福音館書店)を読んだ時、ある言葉にはっとしました。





その物語は最後は「どうぞ、このものいえぬちいさきものをおすくいください」というくだりで終わっています。
 
子どもたちは「ものいえぬちいさきもの」なのです。

東北の震災が起こった時に、阪神・淡路大震災で支援活動を行っていたスタッフがいっていました。「子どもは大人と違って持っている言葉の数が限られている。だから自分の感情を言葉にして説明することができない。だからこそ、言葉を見つける活動や、体を動かして表現する活動が大切」と。

この本を紹介してくれた長年読み聞かせをしている文庫のお母さんがおっしゃっていました。

「子ども達はおはなしを聞き、その世界に入ることでストレスを発散するの。それに言葉は生きていく上で大切なもの。言葉の持つ力を持ち、それを行動力の源になったらと願っている。そう”ものいえぬ子ども達”を守るのがこの活動なのよ。」


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気仙沼市の、青空を見上げながら。








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