熊本市の避難所でお茶会と本を読むスペース作りのお手伝いをさせて頂きました。

出発前、私の仕事はお茶用に、やかんでお湯を沸かす係でした。避難所で電気をいただくわけにはいきません。なので事前にお湯を沸かして魔法瓶に入れて持っていきます。

今回用意したお茶は、沸騰した後にティーパックを入れて、5分間に出すタイプのものがありました。

5分後、そのお茶を魔法瓶に入れて完成です。

20160527_熊本市東区でのサロン (12)

ティーパックを取り出した後のやかんを、隅々まで洗います。

緊急救援時は何かと急ぎがちですが、忙しい時こそ丁寧に道具を扱う必要があると感じているのは、東日本大震災後に岩手事務所をつくったとき、事務所の掃除を手伝いに来てくれたお坊さんの言葉を思い出すからです。

初代・岩手事務所の建物は岩手県遠野市にありました。数年前に廃業した縫製工場の跡地を事務所にすることになったのです。数年間放置状態の工場跡地です。壁から床から、全体の掃除をしなければいけませんでした。

早く活動をスタートさせたかったので掃除も「とりあえずこれくらいでいいか」と思っていました。

ふと目を倉庫となる場所に向けると、お坊さんが照明のカバーの上を丁寧に拭いています。そこは、下から見上げても目にはつかないところでした。

あるボランティアが「そこはやらなくてもいいのでは」といいました。その時、返ってきた答えは「目に見えないところを汚いままにしたら、それがこれから始まる活動の行動基準となってしまう」というものでした。

人の心は見えません。照明のカバーの裏すらも磨かないようであれば、目に見えない人の心とよりそうことなんて傍からできない、というメッセージでした。

日々の何気ない行動が、日々の仕事の姿勢をつくります。

岩手事務所をつくった2011年6月のことを思い出しながら、お茶をつくるお手伝いをしてくれたやかんを丁寧に洗いました。

そうか、あれから5年なんだ。

20160527_熊本市東区でのサロン (14)


 



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