「僕らはソマリアギャングと夢を語る」(永井陽右著/英治出版)を読みました。

大学一年の時に「想像もできない比類なき人類の悲劇」の地であるソマリアの虐殺、内戦の歴史を知り、いてもたってもいられなくなった永井さんが学生でつくる国際協力NGO「日本ソマリア青年機構」を作り、プロジェクトを行っている記録です。

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ソマリア人だから、日本人だからじゃなく「人間」を軸に考える

ケニアのナイロビにソマリア人難民・居留民居住区があります。治安は最悪といわれ、ソマリア人は「ギャング」と思われています。実際、生活に困り、孤独に耐え切れず不良となってしまう人も確かにいます。

人類の悲劇を経験しがらも、心が折れそうになることもあるでしょう。

スラムに住んで
た人が、難民として他国に行ったとしても、待っているものは差別と孤独。命があるだけでもましだ・・・と思いないるから危ない人だ

社会にいるべきではない

自爆テロを起こすかもしれない人たち


と思われている、ソマリア人の若者たち。そこには「対話」はありません。「イメージ」でつくられています。

日本ソマリア青年機構は「Movement with Gangsters」というプロジェクトを実施し、ソマリア人ユースギャングの「積極的社会復帰」を支援しています。とことん対話することを通じて、ソマリア人の若者自身が、その地区の課題と解決に向けて話し合います。

この話し合いの場を持った時に、ソマリアの青年たちから「俺たちを気にかける人々がいたことにとても驚いた。そして幸せだった」という声が寄せられていました。

日本ソマリア青年機構のメンバーはとことん人と人との対話を大切にしていきました。

これは温暖化で沈みゆく国・ツバルの現首相のエレネさんの言葉。
この狭さが大切なんだ。法の支配や力による統治などではなく、人おてぃととのつながりが平和を創り上げる。狭いところには人のつながりが生まれるのだ。

p98 
ソマリアに連れて行ってくれたアハメドさんの言葉。
ここは戦場だ。緊急時代の際には人との友好関係がすべてなんだよ。だから空港のスタッフ、お金をせがむ子どもたち、あちこちにいる兵士たち、関わったすべての人と友好な関係を気づくことが何よりも大切だ

p156 
と、聞いたことを場をしっかりとつむぎ、共有し、理解し動いているからだと思いました。

私たちは生まれた国は選べませんが、同じ人間であることには間違いない。

今日、ダライラマとレディーガガとの対談で、レディーガガが「やさしさ」が世界には必要と発言した後、ダライラマがこの世の中はいろんな角度から評価されることを指摘しつつつも、やさしが生まれるために必要な視点は”We are the same huma beings"(私たちは同じ人間だ)といっていた言葉と日本ソマリア青年機構の永井陽右さんの願いが重なりました。

それがすべてのスタート地点。

84th Annual Meeting: Sunday Morning Plenary Session

こちら対談の動画です!



僕らはソマリアギャングと夢を語る――「テロリストではない未来」をつくる挑戦

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